アフェレーシスについて

アフェレーシス(成分採血/免疫細胞の一括採取)について

体内の免疫細胞は、そのままではがんに立ち向かうには数も機能的なものも不足しているため、治療に用いるために体外で加工して増やす必要があります。

アフェレーシス

アフェレーシスとは、血液から必要な免疫細胞を一括採取することです。

当院では正しく凍結保存する技術と設備を備えているので、1回のアフェレーシスで樹状細胞ワクチン療法で10回分以上活性化自己リンパ球療法で40回分以上に相当する治療用免疫細胞を確保することができます。

当院で行うアフェレーシス(免疫細胞の一括採取)は、血液を2〜3時間程かけ寛いだ環境でゆっくり体外循環させて、治療に必要な白血球(リンパ球・NK細胞・単球)だけを採取します。

赤血球や血小板、その他の血漿成分は全て患者さんの体内に戻しますので、最終的な採血量は80〜100cc程度で患者さんの身体に与えるダメージは殆どありません。

アフェレーシスの流れ

採取した免疫細胞は、細胞が壊れないように薬剤で特殊な処理を施し、マイナス80℃という超低温で数年以上の長期間に亘って保存することができますので、前もってアフェレーシスを受けることで、抗がん剤や放射線治療になられた患者さんでも、質のしっかりとした細胞を使って治療を受けることが可能になります。

免疫細胞の一括採取と長期保存のメリット

  • 免疫療法のたびに毎回採血をしなくて済む。
  • 機能の良いリンパ球を一括して採取しておけるので、良い状態のリンパ球をいつでも使うことができる。
  • 活性化リンパ球療法のみでなく、樹状細胞を使ったがん特異的ワクチン療法も併用することができる。

その他にも、再発予防として、発病する前に健全な免疫細胞を確保しておくという意味でアフェレーシスを行うことも可能です。